COLUMN
変化が楽しめる和菓子で過ごそう、親子の時間
Friday, 16 June 2023 | 著者MiiL
いよいよ今週末は「父の日」です。
いよいよ今週末は「父の日」です。今年は何をプレゼントしようかな?毎年父の日のプレゼントには頭を悩ませます。
娘を産んでから母には相談事をしますが、父とは深い話をする機会が少ないような気がします。今年は父の大好きな「おはぎ」を食べながらゆっくりと話してみようかな。
おはぎはもち米を覆う食材や呼び名が地域や時期によって変化する面白い和菓子です。
古くから「赤」には魔除けや厄除けの効果があると信じられていて、農作業が始まる春の彼岸の時期には「ぼたもち」を、収穫の時期にあたる秋の彼岸には「おはぎ」をお供えし神様に感謝をしていました。
もち米を覆うあんこときな粉は全国的に定番ですが、地域によってもち米を覆う食材が異なります。関東は黒ゴマ、宮城を中心とした東北南部はずんだ、関西は青のりなどと様々です。
呼び名ですが、近年は通年を通しておはぎやぼたもちと呼ばれますが、春はぼたもち、夏は夜船、秋はおはぎ、冬は北窓と呼ばれています。その由来は春や秋はその季節の草花に似ていることから例えられ、夏と冬は言葉遊びにちなみ呼び名が変化しています。
聞き慣れない夏と冬の呼び名の由来を少しご紹介します。
夏の「夜船」はおはぎを作る際にもち米を搗かずに潰して丸めるので、いつおはぎを“ついた”のかわからないことから、夜はいつ船が“着いた”のかわからないにかけ「夜船」と呼び、冬の「北窓」はおはぎを搗かずに作ることから“つき”知らずと、北側の窓から“月”が見えないことにかけ「北窓」と呼びます。言葉遊びを取り入れた呼び名の変化は、四季で季節を感じることができ、同音異義語などがある日本ならではの発想ですね。
父にとって私はいつまでも娘ですが、子育てを経験して少しだけ親としての気持ちがわかるようになりました。
父の日は、成長した私の姿を父に感じてもらいたいな。