COLUMN
アメリカン・ドリームを誓うニューヨークの味「ティラミス」。
Monday, 11 September 2023 | 著者MiiL
リョウです。私はかつて、アメリカン・ドリームを目指してニューヨークに滞在していたことがあります。
リョウです。私はかつて、アメリカン・ドリームを目指してニューヨークに滞在していたことがあります。
ニューヨークでの私の一番の楽しみはショッピングではなく、日没を待ってブルックリンへ向かうQトレインに乗ることでした。蛇行しながら目的地に向かう列車からの眺めが好きで、落書きされた壁を間近に見ながら歩く道のりは妙に充実していたし、アパートの屋上から干された洗濯物を見ることが癒やしになっていました。
ニューヨークの魅力は、誰でも名声や富やロマンスを追い求めることができるところ。 颯爽と6番街を歩いてオフィスに通うような、ニューヨークでアメリカン・ドリームを生きるフード・ジャーナリストになることを目指していたあの頃。でも人生はそんなにうまくはいかないもの。東京から1時間ほど離れた私の故郷・つくばに戻ってきたのは最近のことです。これは挫折ではあるけれど、またニューヨークに戻れる日を目指して今は目の前の仕事に没頭することにしました。
食べ物が大好きな私は、歩いてすぐのところにある地元のスーパーに行くのが日課になっています。そんな中で、ニューヨークを思い出すデザートを見つけました。イタリアの移民が多いニューヨークでは身近なティラミスです。エスプレッソに浸した生地と滑らかな舌触りのマスカルポーネチーズ、苦みとコクのあるココアパウダーと生チョコレートの甘さが味のアクセントになり、ノンアルコールにもかかわらず芳醇な味わいが楽しめるこのティラミスには衝撃を受けました。地元のスーパーで、こんなに素晴らしい味に出合えたことに、久々に興奮しています。
ニューヨークにある高級レストランにも引けを取らないこのティラミスはニューヨークのリトル・イタリーを思い出し、再びアメリカン・ドリームにチャレンジする活力になる味です。